コミュ障主婦の孤独な会社生活と片思いの記録

コミュ障なので好かれない人生ですが何だかんだで生きてます

何の変哲もない日常をとりとめもなく綴ってます、多分

進撃の巨人

ファイナルシーズン真っ只中ですね。
というか、まだ続いてたんですね😆
何となく過去の物語のイメージでした。

でも、改めて見てみたら、すごく深くて考えさせられる作りでした。
鬼滅の刃は割と粗さが目立ちましたが、これは丁寧に作られてますね。1人1人の過去もきちんと掘り下げられてるし、そのときだけポンと出てきたキャラかと思った人がその後もそれなりに出てきたり、無駄がないというか……

何よりもシーズン3の最終話、この壁の内側の世界と外の世界、立ち位置、それらが明らかにされたときに、主人公たちと同様に見てる側にも、それまで自分たちが意図的に見せられてきた、思い込まされてきたものを突きつけられ、やられた、と思いました。

この壁の内側にしか人類がいないという設定だと知ったとき、私は確かに疑問を感じたのです。それにしては人種の数が少なくない?と。例えば、黒人の人は壁の内側には全く登場しません。それらの人は最初から存在しない世界なのか?ミカサは東洋人という設定になってる。普通に現代にも存在するような人種もいるのに、どういうことなんだろう?

けれど、頭に浮かんだそれらの疑問はそのうち無理やり納得させた。この世界はきっとそういう設定なんだと。考えることを放棄した。
本当はエルヴィン団長のように追求しなければならなかったのだ。
疑問に感じたことを曖昧にせずに追求する姿勢をもつ。与えられた情報はそれが全て本当なのか。自分の頭で考え続ける。
そうしないと事実を見誤る。本当の敵が本当はいったい何なのか、わからないままになる。

敵だと思ってた巨人は本当の敵ではなかった。同胞と殺し合いをしてただけだった。

世界はもっと大きく広がっていて、自分たちの認識と外の世界の人たちの自分たちへの認識も全く異なる。
何も知らないまま、外の世界の人から恨まれ憎まれ滅ぼされようとしていた。

それはとても怖いことだ。
与えられた情報を盲目的に信じ込むことも、無知と同じ。とても危険で恐ろしい。

最初はただの巨人と人間のバトルの話だった。
でも、あの瞬間にガラリと変わった。
私たち見てる側をハッとさせる、あの作り方は見事だと思いました。
考える余地は確かにあった。ヒントは与えられてた。そのことがまたより一層、こちらを唸らせる。考えさせる。

その前のウォールマリア奪還の話も、めっちゃ泣きました。あまりにも失ったものが多すぎた。今から死ななければならない団員たちに向けて団長が放った言葉たち。正義感に燃えて憲兵隊から調査兵団に入団した直後に死に直面することになったマルロ。すごく苦しかった。
なのために?まるで死ぬために調査兵団に入ったみたいだ。こうなるはずじゃなかったはずなのに。なんでこんなことに?

ここまでみんな死ぬ展開だなんてこちらも思ってなかっただけに絶望的な気持ちになりました。

生きる意味
死ぬ意味

名もないモブキャラの中にそっとマルロのような、名のあるキャラを紛れ込ませる。
それによって、本来感情移入することのないモブキャラたちの大量の死にすら感情を持たせる。そこの作りもうまいと感じました。

シーズン4からは舞台が大きくなります。
壁の外側の世界が登場してくる。
ずっと疑問に感じていた黒人も登場してきて、外の世界の広さ、壁の内側の世界が確かに「世界」の一部分でしかなかった事実を再確認させられました。

ヒントは確かに最初から与えられてた。
疑問は確かに感じていた。
それをどうするか。
考えるのか、与えられたものをそのまま受け取るのか。
それによって、自分の「世界」も変わる。

当初感じていたより相当色んなことを考えさせられる話です。
人種差別、情報の受け取り方、自分と他者、立場の違いによる考え方の違い、
あらゆる「世界」についてのことを深く見つめ直させる、意外と社会派要素の強い物語です。
それも全然説教臭くもなく、こちらが自然と考えざるを得ない作り方になっていると思います。

進撃の巨人でここまであれこれ思うことになるとは私も予想外でした😌

ただ、シーズン4になってかなりエレンが病んでる感あるのが……あんなにまっすぐで熱かったのにここまで悟ったような醒めた感じになるものなのか😲
そこだけが気がかりです。